老人性色素斑は、境界がはっきりした褐色の色素斑で、中年期以降に多く見られます。
お顔や手の甲、腕など紫外線に当たりやすい場所に多く発生します。
主に紫外線によるメラニンの蓄積が原因となりますので、予防には、なるべく直射日光を避けて、外出時には帽子や日傘、日焼け止めを塗布するなど、紫外線対策をすることが大切です。
加齢に伴い肌に現れる変化は様々ですが、シミは代表的なお悩みのひとつです。シミの代表的な原因として紫外線がありますが、1980年代に紫外線対策の大切さが提唱されて以来、多くの方が紫外線対策を行うようになりました。しかし、シミの原因は紫外線以外に多く認められており、シミに悩む方は未だ多いのが現状です。また、シミには様々なタイプがあり、混在しているケースが多くあります。シミの種類によって治療方法は異なり、間違った治療によって悪化することもありますのでシミのタイプにあった適切な治療を行うことが重要です。この記事では、シミの原因や治療法について詳しく解説させていただきます。
紫外線がシミやくすみの原因となることは広く知られていますが、その他にも様々な原因があり、複数の原因が重なった結果、シミができてしまうというケースがほとんどです。
太陽光を浴びると、紫外線が肌の奥まで届かないように、肌の基底層に存在するメラノサイトがメラニンを生産します。
メラニンは、紫外線から肌を守るために肌の色を濃くする働きがあり、過剰になった場合、シミになることがあります。
太陽光線は、波⾧によって肌に与える影響が異なります。紫外線の主な種類にはUV-BとUV-Aがあり、UV-Bは日焼けやシミ、UV-Aはシワの原因になることがわかっています。
また、太陽光線に含まれる赤外線(IR-A)は皮下組織にダメージを与え、深いシワやたるみが生じることが指摘されています。
太陽光ではありませんが、デジタルデバイスからも放出されるブルーライトは、色素沈着を引き起こす原因になると言われています。
紫外線によってつくられたメラニンは、若い方では、肌のターンオーバー(新陳代謝)によって薄くなっていきますが、加齢などにより表皮のターンオーバーが乱れることでメラニンが蓄積しやすくなると考えられており、これがシミやくすみの原因となります。
ターンオーバーの乱れは、加齢によって皮膚の幹細胞の数が減少することや、血流量が低下することが原因で起こります。
皮膚のあらゆる炎症反応は、メラノサイトの活性化を促し、メラニンが局所的に蓄積する原因となります。
怪我をした後や、液体窒素やケミカルピーリング、レーザー照射後に現れる炎症性色素沈着が、その典型例です。
肝斑(かんぱん)やシミは、ホルモンやストレスの影響を受けることがわかっています。
ストレスによって活性酸素が増えると、メラノサイトが刺激され、メラニンが過剰に生成され、シミができやすくなる傾向にあります。
そばかす、扁平母斑(茶色いあざ)、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)(頬を中心として小さな斑点のような状態のシミが左右対称にできるシミ)などは、遺伝と関連があると言われています。
老人性色素斑は、境界がはっきりした褐色の色素斑で、中年期以降に多く見られます。
お顔や手の甲、腕など紫外線に当たりやすい場所に多く発生します。
主に紫外線によるメラニンの蓄積が原因となりますので、予防には、なるべく直射日光を避けて、外出時には帽子や日傘、日焼け止めを塗布するなど、紫外線対策をすることが大切です。
炎症性色素沈着は、ニキビや、火傷をした際に、皮膚が炎症を起こした後にできるシミです。
多くの場合、皮膚のターンオーバーとともに次第に薄くなりますが、加齢に伴ってターンオーバーが遅くなることで、シミが薄くなるまでには長期間を要し、色素沈着が残ってしまうこともあります。
体幹や四肢の色素沈着は残りやすく、長期化しやすいと言われています。ニキビ、ケガ、火傷などを認めたときは、回復後に色素沈着しないように早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
さらに炎症が回復した後の皮膚は紫外線のダメージを受けやすいため、しっかりと紫外線対策をすることが重要です。
肝斑とは、両頬骨上に左右対称にできる薄茶色のシミで、境界がはっきりしないシミの一種です。
肝斑は、女性ホルモンの乱れが一因となっていることがわかっており、妊娠中やピル(経口避妊薬)の使用、ストレスなどによるホルモンバランスの変化が大きく影響すると言われています。物理的な肌への刺激も原因の一つとなりますので、洗顔時に肌を強く擦らないよう注意し、過度なマッサージも避けていただくことが肝斑の予防になります。
また、シミと同様に紫外線の影響も受けるため、紫外線対策が非常に大切です。
肝斑の治療にはビタミンCやトラネキサム酸の内服薬、レーザートーニング治療などが有効です。ハイドロキノン配合のクリームの併用もおすすめです。
雀卵斑は「じゃくらんはん」と読みます。シミの形が雀の卵殻に似ていることからついた名称ですが、一般には、そばかすと呼ばれています。
直径3〜5mm程度の小さな茶色い斑点が、頬や鼻周りに左右対称に見られます。また、手の甲や肩などに発症することもあります。遺伝性もあり、紫外線に晒されることで発症し、3〜5歳から発生して、小学校高学年から思春期頃に目立つようになります。
さらに年を重ねるごとに濃くなっていく傾向にあり、紫外線によって悪化します。予防は、基本的に紫外線対策が大事になります。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とは、両頬の頬、下眼瞼、おでこ、鼻に褐色から灰褐色の色素斑のことです。
発症は20歳以上に多く、太田母斑という青あざの仲間です。表皮よりも深い真皮にメラノサイトを認める色素病変です。
30代ころから発症しはじめ、加齢とともに増える皮膚の良性腫瘍であり、いわゆるイボです。特に紫外線を浴びやすいお顔、頭皮、首に多く見られ、平らなものが老人性色素斑で、盛り上がったものが脂漏性角化症です。かなり色の濃いものから肌色のものなど様々です。
なるべく直射日光を避けて、外出時には帽子や日傘で対策をしましょう。
紫外線UV-A、UV-Bはもちろん、皮下組織まで届く近赤外線や、デジタルデバイスから放出されるブルーライトのダメージからもお肌を守るような日焼け止めを使用することをおすすめします。
肌のターンオーバーを正常に保つためには、普段のスキンケアが大切です。
十分な保湿を基本とし、医薬品を使用することがシミの改善、予防に効果が期待できます。
ハイドロキノンは、メラニンの合成を阻害する働きがあり、特に肝斑や炎症後の色素沈着に有効です。
副作用として刺激性があり、赤みが出たり、まれに接触皮膚炎や尋常性白斑などを起こしたりすることがあります。ハイドロキノンを使用する際は、初めにこれらの副作用がないことをパッチテストで確認してから使用を開始することをおすすめします。
ハイドロキノンは市販されていないため、医師の処方が必要です。
トレチノインとは、ビタミンA(レチノール)の誘導体で、ビタミンAの50〜100倍の生理活性を有し、コラーゲン増生を促す作用があり、シミ・シワの改善に効果があります。
市販の製品もありますが、含有する濃度によっては使用に伴い乾燥や赤みが強く出ることがあり、含有濃度が低いものからスタートすることが重要です。
アゼライン酸は、ニキビや酒さを改善する薬として広く使用される薬ですが、メラニン産生を抑制し、シミを改善する効果もあります。
ビタミンC (アスコルビン酸)の誘導体であるアスコルビン酸リン酸ナトリウムは多くの美白化粧品に使用されています。
ビタミンC誘導体には、メラニンを生成するチロシナーゼという酵素の活性を抑制する効果があり、シミやくすみの予防、改善に効果が期待できます。
トラネキサム酸は、メラニンをつくり出すメラノサイトに働きかけ、色素沈着を抑制して肝斑を改善します。
内服薬のトラネキサム酸も効果がありますが、美容成分としてトラネキサム酸を含む美容液などをお顔に塗ることでも効果が認められています。
シミのメラニン色素を軽減するためには、抗炎症作用や抗酸化作用を有した栄養素を摂取できる食事を心がけ、不足する栄養素は、サプリメントで補うことが大切です。
アスタキサンチンは、エビやカニ、シャケなどに多く含まれ、紫外線UV-Bによるシミの発症を抑制することが知られています。
ビタミンCを1日2.0グラム(シナール配合錠8錠)とビタミンE(1000IU)を連続して摂取することで日焼けなど紫外線によるダメージを受けにくくなるという研究結果が出ています。
またビタミンCを1日3.0g摂取すると、紫外線によるDNA損傷の修復を上げるとの結果も報告されており、シミ・くすみの改善や予防に有効です。
カロテノイドは植物や微生物のみが作ることができる天然の脂溶性色素で、ニンジン、トマト、トウガラシやオレンジなどの柑橘系などに含まれる色素成分です。
カロテノイド(1日25mg)とビタミンE(1日500IU)を毎日摂取すると、紫外線予防効果が上がると報告されています。
ヨーグルトには、紫外線誘発DNA損傷の修復を高める作用があることが実験で報告されています。
また、ヨーグルトから出るホエーにはアミノ酸が豊富に含まれていて、美容効果が期待できます。
カテキンは、主に緑茶に多く含まれているポリフェノールの一種で、渋味や苦味のもととなる成分です。
強い抗酸化作用や殺菌・抗菌作用を持ち、生活習慣病や肥満を予防し、細菌やウイルスから体を守る効果があります。
カテキンには紫外線による新しいシミの生成を減少させて、シミを薄くする働きがあると報告があります。
コーヒーに含まれるクロロゲン酸は、メラニンの生成を抑え、シミの発症を予防することが明らかになっています。
またコーヒー由来ポリフェノールには美白作用があり、1日に3杯のコーヒーを飲むことをおすすめします。(ただし、多く摂取しても効果が上がるわけではありません。)
シミやくすみを防ぐためには、日頃のスキンケアが重要ですが、できてしまったシミを自宅ケアで消すことはできません。
できてしまったシミやくすみの改善には、シミのタイプに適した美容治療が効果的です。
レーザー治療は、その波長によって様々な種類があります。
当院がおすすめするのは、ピコレーザーによるシミ治療です。メラニンを除去し、表皮のターンオーバーを促してシミやくすみを改善します。
老人性色素斑、炎症性色素沈着、雀斑、後天性メラノサイトーシスには、ピコスポットレーザーが適しています。
短い照射時間で強いパワーで照射し、シミやそばかすを除去できます。
肝斑やニキビ痕の色素沈着にはピコレーザートーニングが適しています。
弱いレーザーを顔全体に当てることにより、メラニンを少しずつ減らし、シミやくすみを薄くすることができます。
ダーマペンは、細い針を肌の深層に刺し、肌に微細な穴を開け、肌の自然治癒力を高め、再生を促す治療です。
ダーマペンは、皮膚表面をほとんど傷つけずに真皮をターゲットとした治療をすることが可能です。
皮膚のターンオーバーを促進し、次第にシミが薄くなることが確認されています。
PRPに含まれている TGF-βと PDGF(platelet-derived growth factor:血小板由来増殖因子) がコラーゲンおよび他の細胞外マトリックスの産生を促進し、肝斑の減少に効果を示します。
高濃度ビタミンC点滴は、抗酸化作用・活性酸素の抑制、免疫力の向上、疲労回復効果・抗ストレス効果など多くの効果が認められ、加齢による老化を予防します。
また、ビタミンCはコラーゲン生成促進やメラニン生成抑制の作用を持つため、くすみの改善やシミを薄くする作用、シミの発生を抑制する効果もあります。
白玉点滴は、高濃度のグルタチオンをメインとした美白に効果的な点滴です。グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンの3つのアミノ酸により生成される成分でシミの原因となるメラニンの生成を抑え、メラニンの排出を促進する働きがあり、シミの予防や改善効果があります。また私達の体は老化が進む原因に「酸化」がありますが、グルタチオンには抗酸化作用があり、老化予防の効果もあります。
美白点滴は、白玉点滴にビタミンCを加えたものです。ビタミンCとグルタチオンのW効果でシミを薄くする作用と新たなシミの発生を防ぐ効果があります。
当院では、シミの改善や予防に効果があるトラネキサム酸や各種ビタミン剤などの内服薬、ハイドロキノンクリーム、レチノインクリーム、アゼライン酸高濃度配合クリームなどの外用薬の処方も可能です。
また高品質のサプリメントも取り揃えておりますので、ご希望のかたは、カウンセリングの際に医師にご相談ください。
レーザー治療やダーマペンなどの美容治療の後には、施術後の赤みを伴う場合がありますが、数日で回復します。
PRP療法は、ご自身の血液から作られるため、拒絶反応がなく、体への負担が非常に少ない治療法です。
シミに効果のある外用剤を使用する際は、赤みなどが出ることがあるため、医師の処方に従い使用していただくことが重要です。
ご予約日にご来院いただきます。受付を済ませたあとに、医師がカウンセリングを行います。お悩みやご希望をお聞かせください。
治療に同意いただけましたら、ご希望の方は採血をして、次回以降に結果を説明します。検査結果とご希望にあわせた、患者様だけの治療をご提案いたします。
当日で完了する治療もありますが、一部再生医療など数カ月の間に複数回を受ける治療もございます。
治療完了後も、気になることがございましたらご来院ください。
肌や体の定期的なメンテナンスメニューもご用意しています。
メニュー | 部位 | 回数 | 料金 |
---|---|---|---|
ピコスポットシミ取り | ー | 1個 | ¥4,400 |
ピコトーニング | 全顔 | 1回 | ¥16,000 |
5回 | ¥64,000 | ||
10回 | ¥112,000 | ||
首 | 1回 | ¥10,000 | |
5回 | ¥40,000 | ||
10回 | ¥70,000 | ||
全顔+首 | 1回 | ¥23,400 | |
5回 | ¥93,600 | ||
10回 | ¥163,800 | ||
手 | 1回 | ¥8,000 | |
5回 | ¥32,000 | ||
10回 | ¥56,000 | ||
ピコフラクショナル | 全顔 | 1回 | ¥39,000 |
5回 | ¥156,000 | ||
10回 | ¥273,000 | ||
首 | 1回 | ¥30,000 | |
5回 | ¥120,000 | ||
10回 | ¥210,000 | ||
全顔+首 | 1回 | ¥62,100 | |
5回 | ¥248,400 | ||
10回 | ¥434,700 | ||
手 | 1回 | ¥27,000 | |
5回 | ¥108,000 | ||
10回 | ¥189,000 |
メニュー | 部位 | 回数 | 料金 | |
---|---|---|---|---|
ダーマペン+PRP | ヴァンパイアフェイシャル | 全顔 | 1回 | ¥80,000 |
3回 | ¥216,000 | |||
5回 | ¥320,000 | |||
ダーマペン+PRP (水光注射) |
全顔 | 1回 | ¥188,100 | |
3回 | ¥511,500 | |||
5回 | ¥767,250 | |||
ダーマペン+エクソソーム | 全顔 | 1回 | ¥133,100 | |
3回 | ¥363,000 | |||
5回 | ¥547,250 | |||
ダーマペン+ACRS | 全顔 | 1回 | ¥210,100 | |
3回 | ¥570,900 | |||
5回 | ¥855,250 | |||
ダーマペン+VFD™ | 全顔 | 3回 | ¥536,000 |
※VFD™はセルソース株式会社の商標です。
メニュー | 部位 | 回数 | 料金 |
---|---|---|---|
顔全体+首(アゴ) | 顔全体+首(アゴ) | 1回 | ¥165,000 |
3回 | ¥445,500 | ||
5回 | ¥660,000 | ||
顔の各部位 | 眼の下、ほうれい線、 ゴルゴラインペア、額 |
1回 | ¥77,000 |
3回 | ¥207,900 | ||
5回 | ¥308,000 | ||
首 | 首 | 1回 | ¥77,000 |
3回 | ¥207,900 | ||
5回 | ¥308,000 | ||
手 | 手関節から指にかけて | 1回 | ¥77,000 |
3回 | ¥207,900 | ||
5回 | ¥308,000 | ||
デコルテ | デコルテ | 1回 | ¥77,000 |
3回 | ¥207,900 | ||
5回 | ¥308,000 | ||
バスト | バスト | 1回 | ¥165,000 |
3回 | ¥445,500 | ||
5回 | ¥660,000 | ||
オプション |
手打ち注射(32G) 目尻、おでこのシワ、 上まぶた、下まぶた、 ほうれい線、 マリオネットライン、 クレーターなど |
1か所 | ¥22,000 |
2か所 | ¥44,000 | ||
3か所 | ¥55,000 |
・ニキビ跡 ・アンチエイジング ・クレーター
メニュー | 部位 | 回数 | 料金 |
---|---|---|---|
ピコトーニング 組み合わせ |
全部位 | 1回 | ¥15,000 |
3回 | ¥40,500 | ||
5回 | ¥60,000 | ||
ピコフラクショナル 組み合わせ |
全部位 | 1回 | ¥20,000 |
3回 | ¥54,000 | ||
5回 | ¥80,000 | ||
ダーマペン 組み合わせ |
全顔のみ (首やニキビ跡などは要相談) |
1回 | ¥23,100 |
3回 | ¥66,000 | ||
5回 | ¥107,250 | ||
非架橋ヒアルロン酸 組み合わせ |
全部位 | 1回 | ¥44,000 |
3回 | ¥118,800 | ||
5回 | ¥176,000 |
メニュー | 詳細 | 回数 | 料金 |
---|---|---|---|
高濃度ビタミンC点滴 | 12.5g | 1回 | ¥8,800 |
3回 | ¥23,760 | ||
5回 | ¥35,200 | ||
白玉点滴 | ー | 1回 | ¥5,000 |
3回 | ¥13,500 | ||
5回 | ¥20,000 | ||
美白点滴 | ー | 1回 | ¥7,000 |
3回 | ¥18,900 | ||
5回 | ¥28,000 |
処方薬 | 内容 | 料金 |
---|---|---|
美白セット | ハイチオール、ユベラ、シナール 各90錠(1カ月分) |
¥4,500 |
ハイチオール | 90錠(1カ月分) | ¥1,500 |
ユベラ | 90錠(1カ月分) | ¥1,500 |
シナール | 90錠(1カ月分) | ¥1,600 |
※全て税込表記。 ※当院の治療は公的保険適用外の自由診療となります。