PRP療法とACRS療法の違い|再生医療のお話⑦

近年、シワやたるみの治療法として注目されるPRP療法とACRS療法は、若返りだけでなく、現在の美しさを維持するために受ける方も多く、人気の治療です。しかし、PRP療法ACRS療法のどちらを受けるべきかお悩みになる患者さまも多く、

PRP療法とACRS療法ってどう違うんですか?どちらのほうが良いのですか?

というご質問や

「同じような効果なら安価な方でいいのでは?」

といったご質問をお受けします。

PRP療法とACRS療法は似ている点もありますが、それぞれに特徴があります。今回は、PRP療法ACRS療法の違いについてお話しします。

PRP療法とACRS療法の違い

銀座美容メディカルクリニック「肌再生医療・美容皮膚科」@ginzabiyou 公式チャンネルより
https://www.youtube.com/watch?v=Re5h4qTpVMM&t=1s

日本では、再生医療に関する法律があり、そのリスクの高さに応じて第一種・第二種・第三種と分類され、国の許可が必要です。第一種はリスクが最も高く、研究分野で用いられる再生医療であり、臨床で一般の患者さんに行うことはありません。第二種と第三種に分類されるものは、臨床で応用され、一般の患者さんの治療に使用される再生医療です。どちらも生きている細胞を利用しますが、二種は培養を必要とし、第三種は培養を必要としない違いがあります。

PRP療法は、Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)を用いた治療法で、ご自身の血液を使用し、血液中の血小板を3から7倍ほどに増やしたPRPを使用した治療です。「血小板=細胞」であり、培養を必要としないため、再生医療の第三種に分類されます。

ACRS療法もご自身の血液を使用したものですが、作成途中で「血小板=細胞」を分離し、血小板から放出されたサイトカインだけを集めています。よってこちらは、生きている細胞ではないため国の認可は不要な治療であり、サイトカイン療法と呼ばれます。

PRP療法とACRS療法には、以上のような違いがありますが、どちらの治療も採血が必要となります。続いて、採血の必要回数と保管期間についてご説明します。

採血と保存期間

PRP療法をお受けいただく患者さまは、治療のため来院いただく都度、採血が必要です。PRP療法は、採血後に血液を遠心分離にかけ、血漿層と赤血球層に分け、血漿層の下層からPRPを作成します。PRPの作成に要する時間は、採血後20分と短く、初回カウンセリング後でも、当日に施術を受けることができます。作成したPRPは、速やかに使用する必要があり、保管することはできません。

3時間

ACRS療法をお受けいただく患者様は、基本的に3回コースをお勧めしておりますが、この場合は初回の1回の採血となります。採血した血液を特殊なガラス容器に入れて37°で約3時間温めます。この間、多くのサイトカインや成長因子が血小板から放出され、個人差はありますが、採血時より5倍量まで増えると言われています。3時間温めた血液を遠心分離機にかけ、サイトカインや成長因子などの有効成分のみを抽出して分離したものがACRSです。ACRSは3ヶ月間、冷凍保存が可能ですが、その3ヶ月以内に治療を終える必要があります。

ご説明した通り、ACRSは採血をしてから3時間ほど作成に時間を要しますので、治療は採血を済ませ、3時間後にクリニックに戻ってきていただくか、別日での施術をお願いしております。またACRS治療のための採血は15時までに行っていただくようお願いしております。

治療の回数は、PRP療法とACRS療法のどちらも1回の施術よりも3回の施術をお受けいただいたほうがしっかりした効果が得られます。また、効果の持続時間は、3回施術を受けた場合、最後の施術から1年から1年半程度となります。

PRP療法とACRS療法の効果の違い

ここからはPRP療法ACRS療法の効果についてお話ししていきます。

「どちらのほうが効果がありますか?」と多くの患者さまからご質問を受けますが、これまで私が多くの患者さまに施術をさせていただいた経験から、ACRS療法の方が、個人差も少なく、効果が現れるのが早いと感じています。

その理由はPRPよりもACRSの方が含まれる成長因子の数が多いからだと考えています。

PRPを生成する際、血液には個人差があり、含まれる血小板の数も異なり、血小板の数が少ない方は効果が出にくい可能性があります。また、PRPを生成する技術によっても血小板の数は異なる場合もあります。そういったいずれかの理由によってPRPに含まれる血小板が少ない場合、お顔に注射しても目に見える効果が得られないケースがあります。

一方のACRSは特殊な生成方法で血小板が放出する成長因子やサイトカインを大量に増やし、血小板を除いたものです。ACRSの生成においても血小板が少ない血液の患者さまがいらっしゃいますが、ACRSは生成過程で、成長因子の数はPRPの成長因子の数の約5倍に増えるため、それをお顔に注入すると目に見える効果を実感していただけます。

Before
After 6か月後

症例写真:ACRS2回後、半年後の写真です。目の下、目尻、上まぶたのしわが和らいでいます。また全体的に肌がトーンアップしています。

効果の発現は、ACRS療法では、施術後2週間頃から出始め、ピークは3か月後と言われます。PRP療法では、施術後約1か月頃から効果が出始め、ACRSと同様にピークは3か月後と言われます。効果の発現時期が異なるのは、成長因子やサイトカインなどの有効成分の発現の違いにあります。ACRSを注入すると、ACRSに含まれる成長因子やサイトカインなどの有効成分が、すぐに線維芽細胞を活性化し、1週間ほどで治療効果を感じられるようになります。PRPを注入するとPRPに含まれる高濃度の血小板が活性化し、成長因子やサイトカインなどの有効成分が放出されます。そして、放出された有効成分が線維芽細胞を活性化させ、効果が現れます。そのため、効果を実感できるまで1か月程度を要します。

 以上の違いが、ACRS療法の方が、個人差も少なく、効果が現れるのが早い理由になります。

当院では、PRP療法ACRS療法を合わせて行うこともお勧めしています。

どちらの施術も最初に採血が必要となるため、PRP療法ACRS療法の採血を同時に行い、採血当日はPRP療法の施術を行い、後日にACRS療法を行うことも可能です。

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