再生医療の法律について|再生医療のお話⑪

近年、注目を集める再生医療は、世界中で様々な研究が進んでいます。日本は再生医療の実用化へ大きく貢献したと言っても過言ではなく、2006年に京都大学の山中伸弥氏がマウスの表皮細胞からiPS細胞を作成することに成功し、その翌年には、ヒトiPS細胞株が樹立されました。その後もiPS細胞の研究は世界中で活発に行われ、2014年9月、理化学研究所にて世界で初めてiPS細胞を用いた移植手術が行われるなど、着実に成果を上げています。

再生医療は、これまで有効な治療法のなかった疾患の治療を可能にするといった期待が高い一方で、新しい医療であることから、安全性を確保しつつ実際の医療へと広げていくことが課題となっています。

法整備に至るまで

再生医療が注目され始めた当初は、患者に十分な説明を行わず、幹細胞療法を行うクリニックが多数存在しており、2010年(平成22年)には、京都のクリニックにおいて、韓国人男性が、自己 の脂肪由来間葉系幹細胞を点滴によって投与された後に、肺動脈塞栓症を引き起こし死亡するという事故がありました。この出来事がきっかけとなり、2013年に再生医療関連法規が整備され、2014年11月に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」と併せて、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」を施行し、再生医療等の安全性の確保に関する手続きや細胞培養加工の外部委託のルール等が定められました。その後は、再生医療などを提供しようとする医療機関又は特定細胞加工物を製造しようとるす研究所などは事前に手続きが必要となり、手続きをせずに再生医療などを提供、または、再生医療などで使用する特定細胞加工物を製造した場合は法律違反となり、罰則が適用されることになりました。こうした一連の経緯が厚生労働省のホームページにも記載されています。

厚生労働大臣許可医療機関とは

当院は厚生労働大臣許可医療機関であり、第二種・第三種再生医療等提供計画が受理されています。

再生医療を行う医療機関であれば、必要な許可を得ることは当然の義務だと思いますが、中には、この法律を遵守しなかったために逮捕者が出たクリニックがあります。2020年、大阪医科大学の元講師が在職中に無届けで再生医療を行ったとされる問題では、国から許可されていない施設で再生医療に使う脂肪幹細胞を培養したとして再生医療安全性確保法違反の疑いで逮捕されました。また東京都内のクリニックが、再生医療等提供計画を提出せず第二種再生医療等を提供していたことにより、再生医療等の提供の一時停止命令が出たことがありました。一部のクリニックではありますが、不正行為が相次ぐこともあり、2022年3月に「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」、 「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行令」及び 「再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則」が改正され、現在は、多くの医療機関が法律に則って再生医療を行っています。

現段階で日本以外で法整備化された上で臨床で再生医療ができる国は無く、他の国で行なわれている例は、研究または医療特区の限られた条件下で再生医療が提供されているに過ぎません。日本は世界でも唯一の臨床で法の下に再生医療治療ができる国であり、当院には海外から多くの患者様が訪れています。当院の医師は、再生医療に関しての経験も豊富ですので、安心して治療をお受けいただけます。再生医療をご検討されている方は、ぜひ当院にカウンセリングにお越し下さい。

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